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フルコミッションの罠。会社の営業力をつけたいなら、フルコミはNG

フルコミッションの罠。会社の営業力をつけたいなら、フルコミはNG

営業の給与形態の一つに「フルコミッション」があります。

力ある営業なら成果が全て給料に反映し、会社もノーリスクで営業社員を使える、双方によさそうな仕組みですが、近年めっきり減ってきました。

それはフルコミッション制度に致命的な弱点があるためです。フルコミッションの弱点について解説します!

フルコミッションって何だ?

フルコミッションとは、基本給無しで完全成果報酬型の給与形態です。商品を売ればそれに応じた割合をコミッション(インセンティブ)としてもらえます。

例えば、利益500万円の不動産物件を販売したとして、コミッション割合が30%であれば150万円が営業の収入になります。

個人の不動産売買営業や保険代理店営業の方は、大抵フルコミッション契約です。その他、ヤクルトレディーやネットワークビジネスも、フルコミッションと言えます。

成果を上げれば大きなリターンがある制度がフルコミッションですが、固定給が無いため、収入の保障が全くない制度でもあります。

そのためフルコミッションで働く人たちは、必死で売りますし、多少強引でも売ります。

売らなければ、生活が成り立たないからです。

フルコミッションは経営者に都合のいい制度

フルコミッション制度は、経営者側にとって大変都合のいい制度です。

固定給がなく、コミッションは売り上げが出来て初めて発生しますので、赤字になることがありません。

厚生年金や社会保険の支払い手続きを取る必要もありません。電話代等の通信費も負担しません。払うのは交通費くらいなものです。

ですので何人でも、営業として業務委託契約を結ぶことが可能です。

つまり、資金的にはノーリスクで会社に営業力を生み出す方法がフルコミッション制度ですので、経営者にとって、こんなにおいしい制度はありません。

ですからノーリスクで営業を使いたい経営者はこう言います。

「営業力あるから、フルコミがいいよね」

フルコミッションによる経営者のデメリット

資金的にはノーリスクで会社に営業力を生み出す方法がフルコミッションだと前述しました。

ですが資金面以外のポイントで、デメリットがあります。

1、経営者と営業との間に、連携や絆が生まれない

フルコミッションは、経営者が体よく営業スタッフを使おうとする制度です。使われる側もそれを分かって応じています。双方とも、相手を利用してやる腹づもりです。

そのような思い入れの無い間柄で、営業が会社の為を思って意見を言うことは、まずありません。営業組織や商品が永遠に改善されることが無いのです。

2、高い報酬の会社にすぐ移る

フルコミッション制度は言ってしまえば、報酬で人を釣っている制度です。人間同士の付き合いではないし、会社への思い入れもありません。

ですのでフルコミ営業は、類似の商品でより高いコミッションを出す会社があれば、そちらに移っていきます。

無償なのでいくらでも補充が効くとはいえ、突然営業がいなくなると、会社経営にとって大きな痛手になると思います。

3、ただ売るだけ

フルコミ営業は、コミッションを得るために売ることが全てです。極端に言えば、売れたらOKです。その商品が世の中に役立つものか、そんなことは関係ありません。客の財布をこじ開けてナンボです。

そして売れたらそれでOKです。その後客が商品の操作方法に困っていようが、知ったことではありません。

アフターフォローをする時間があれば、1秒でも新規顧客を捕まえる営業をかけたいのです。

果たしてそれが会社の利益になるのか、想像力を働かせれば、理解できると思います。

会社にとって人材登用は投資です。リスクがあるのは当然のことです。リスクから逃げるフルコミッション制度では、営業の心を掴むことはできません。

売って、売って、売りまくれ!

フルコミッションは、時代にそぐわなくなった

1960年代から80年代の大量生産、大量消費の時代は、作れば売れるので、フルコミッションは有効な販売方法でした。

お客様は新商品の情報を得る手段が少なく、営業が持ってくる新商品の情報は貴重であり、すぐに売れました。営業は足を棒にして、多くの顧客を回れば成果が上がりました。

売れれば営業はコミッションが手に入り生活が潤いますので、売れる新商品を提供してくれる会社に、営業は感謝をしていたのです。

ですが現在は、お客様が自分でお店や商品の事を調べ、選ぶ時代です。営業からの情報は、大量消費の時代ほど貴重ではなくなりました。

そして、飛ぶようにモノが売れた時代でもありません。

フルコミッションで生活を潤すことが出来るのは、一部の業界と営業職の人だけなのです。

不動産売買と保険営業でフルコミッション制度が残っているのは、厳しい法規制と慣習、それに明確な販売方法が残っているためです。

その他の業界でフルコミッション制度を用いることは、得策ではないと思います。

今後の「営業」に最適な仕組み

現在ではフルコミッションではなく、毎月成果に応じて、固定給+コミッションを支払う会社がほとんどです。

妙に調子よく販売が決まった月があると、翌月は事務処理に追われ、全く商談ができず成果が上がらなくなることがあります。

すると月によって収入は大きく変わり、営業社員はなんだかずっと不安定な精神状態に追い込まれます。

現在の販売は、お客様が自分で情報を獲得し選ぶ時代です。

ですが一度お店や商品のファンになってもらえると、高いロイヤリティーを示してくれますし、口コミやSNS発信でお客様が宣伝してくれます。

SNSやブログでの発信、既納顧客へのアフターフォローなどを駆使し、自社の商品にお客様の目を向けてもらうには、時間と手間がかかります。

営業活動を長いスパンで評価する必要がありますが、その方法として、年俸制がベストではないかと思います。

結果を出せるか分からない人物を年俸制にすることは、大きなリスクを背負うことになります。

ですが年俸にしてリスクを背負うことで、「あなたとこの商品を売っていきたい」と経営者の意思を示すことになります。それだけでも、強い組織になると思います。

そのうえでプロスポーツ選手のように、1年単位の成果を元に、雇用継続を含めた翌年の契約を決めるのです。

そうすることで、目先の1件の販売に走らず、お店や会社、お客様の為になる販売を心がけるようになります。

会社の営業力を強固にしたいのであれば、年俸制が最適な方法です。

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