セールスディレクターのブログ

セールスの事と、車のお得な買い方、売り方

値引き交渉をしすぎると、逆に損しちゃうよ!

値引き交渉をしすぎると、逆に損しちゃうよ!

先日、新車購入の際の、値引き交渉について書いてある記事を見つけました。

おお、私と同じことを考えている、先駆者が居る! と、喜んだのも束の間、記事を見てみると、まあひどい。とても公にしていいものと、思えない内容でした。

確かに値引き額は、ほぼMAXか、それ以上を引っ張り出せている、すごい交渉術です。

ですが、気づかないうちに、損をしてしまっている交渉法です。
どのような交渉法で、どこに問題があるか、解説したいと思います。

交渉の内容

ではまず、値引き交渉をしている記事がどのようなものかを、ご紹介したいと思います。

下にリンクを貼っておきますので、詳細はそちらで見ていただければと思いますが、私がかいつまんで説明します。

https://allabout.co.jp/gm/gc/468483/?fbclid=IwAR1sm0L-eDYlYKXagGqidSGUor8sjlopF2e7I8Sxa1d1BWhOKahOpmIBVgU

トヨタのタンクを購入検討されている方です。軽自動車ですね。お子さんが買う車とのことです。

近所のトヨタに行ったら、値引きが1万円くらいだったので、兄弟車ダイハツ・トールの見積もりを、隣の県のディーラーからもらう。値引額は16万円。

その見積もりを持って、ご自身がプリウスを買ったディーラーの担当者に相談し、16万円の値引きプラス、オプション約4万円分くらいGET!
締めて20万円くらい得したぞ!

車体価格200万円、利益の薄い軽自動車で、10%の値引きは、そうそうありません。考えられる、め一杯の値引き金額を引き出した交渉と言えると思います。

ですが、この交渉法は、とんでもない損をしてしまっているのです。

交渉の問題点

MAXの値引きをしてもらったのに、どこを損しているのでしょうか。

まず上記の交渉の問題点を上げたいと思います。

問題点その1 時間使いすぎ。

記事を見ると、トールのほかに、ルーミーの商談もして、見積もりも取っています。1店舗での商談は、およそ1時間くらい、試乗が無くても30分くらいなものでしょう。

それぞれのクルマで2店舗から見積もりを取ったとして、約4時間。隣県のディーラーに行ったとのことなので、店舗への移動時間が往復2時間ちょい。

少なく見積もっても、6時間は下準備にかかっています。もしこれよりも多く見積もりを取っていたら、更に時間はかかっている計算になります。とても1日では終わりません。

貴重な休みを1日、2日と使ってしまっているのです。それだけでも、大きな損失だと私は思います。

問題点その2 気心の知れた? 担当への相談が、一番最後

車の契約をしたのは、別のクルマ(プリウス)を買った担当とのことです。「気心の知れた担当」と書かれていますが、気心の知れた相手なら、なぜ真っ先に相談していないのでしょうか?

セールス側の心理をお話しすると、色々見積もり持ってこられた方を、心地よく迎えられる心境にはなりません。

初めて来店された方であれば、納得できるのですが、アフターフォロー等の対応をしているユーザー様が、いろんなお店の見積もりを持って来られると、「そんなことしなくても、精一杯やるのに・・・」と、なんだか残念な気持ちになるのです。

記事に出てくる担当も、同じ気持ちだったと思います。

粘った結果、車両本体とメーカーオプション7万2360円/付属品33万6638円から15万9218円引き、支払い総額234万円に。隣県のダイハツとほぼ同条件です」と文面がありますが、粘らないと同額の値引きを出してくれなかったことが、担当の心情を物語っていると思います。

すんなりと、同額の値引きを出したくなかったんだと思います。

この交渉で、失ったもの

とにもかくにも、大きな値引きをGETして、大満足だと思うのですが、この交渉法で、値引きの替わりに失ったものが実はあります。

それが、気心が知れた担当からの信頼です。

車のセールスはちょっと特殊で、契約したあとも、車のメンテナンスなどで、付き合いが続いていくものです。

そしてアフターフォローサービスのレベルは、お店やメーカーである程度の基準はあるものの、担当に一任されています。

例えば、車検の案内や車の引き取りです。

車検の案内は、販売店から案内の手紙が届いたりしますが、各担当者も、個別に連絡を入れていきます。

車検はいちばん、車の乗換を検討するタイミングになるから、売り込みのチャンスと思って連絡するのですが、それ以外にも、車検で車をお預かりする際に、数日預かることになるので、人によっては、代車が必要になることもあると思います。

ですが代車の数にも限りがあるので、車検に入れるのなら早く予約を貰って、代車を抑えなければいけません。自分のお客様に不便な思いをさせたくないから、個別に連絡を差し上げている、これが本音です。

ただお客様の数が増えてくると、連絡が間に合わなくなってきます。そのため、失礼ながら優先順位を付けて、連絡を入れていきます。

何台も乗り換えてくれている、付き合いの古いお客様、付き合い続けたいお客様は最優先。

使用状況で、絶対代車が必要な方や、何か気になる方は、その次ぐらい。

そして、そこから外れる方は、3番手・・・

横柄に感じるかもしれませんが、セールスも人間なので、損得勘定と、好き嫌いの感情で動くものです。

ちなみに私の場合、車検時に、ご自宅へ車の引き取りに伺うのは、基本的に断っていました。契約条件として、車検時引き取りを出されたら、契約自体を断ったこともあります。

なぜ引き取りにいかないかと言いますと、ご自宅へ伺う時間がもったいないと考えていたからです。店の事をしないといけないこともあり、また、車検を受けることは、車のオーナーの責任でもあるので、ご自身で持ち込んでもらうようにしていました。

ですがそんな腰の重い私でも、車検時に車の引き取りをしていたお客様が、数名いらっしゃいました。

例えば、車で自分の住んでいる市から出たことが無い、というおばあちゃんです。
店は、おばあちゃんが住んでいる市の外にあったので、その方は、引き取りに行くようにしていました。

他には、有名な眼科の先生です。患者さんがひっきりなしに来院され、休みの日も学会などで忙しい。色々聞いてみたら、どうもすごい名医のようで、その先生の1時間とわたしの1時間を天秤にかけたら、先生の1時間の方が貴重だと思えました。

先生の車に乗っている1時間を、私が肩代わりしたら、困っている患者さんが、1人でも増えることになるかもしれません。この先生に、車のために余計な時間をかけさせたくないと思ったから、取りに行くことにしました。

他にも、話してて気持ちのいい、土建屋の社長さんだったり、相性のようなものもありますが、事情があって尚且つ、車の引き上げをの労を、分かってくれるお客様を基本としていました。

車検以外にも、なにか車に問題が出たら、全部の業務を差し置いてでも駆け付ける、「長山的VIP」と勝手に決めていましたが、同じように車を買っても、受けられるサービスの質は、変わってくるということです。

そしてVIPもいれば、優先度最下級のお客様も、申し訳ないけど、いらっしゃいます。

どのようなお客様かというと、義理を欠く人であったり、横柄であったり、信頼できなかったり、一言でいえば「どこで買っても一緒なんでしょ?」と感じる方です。

そして、上記の交渉をされた方は、「どこで買っても一緒なんでしょ?」のカテゴリーに入れられる方になります。

なぜなら、どんなに頑張ってアフターフォローをしても、一番に乗換の相談をしてくれないし、よそで見積もりを取ると分かっているのですから。

ぶっちゃけほっといても、一度は自分のところにも見積もり取りに来るので、不都合が起きない程度にフォローしとけばいいか、くらいにしか思われないのです。

もう最悪、見積もりを取りに来なくてもいいし、「別に他所で乗り換えられてもいいか、利益もないし」くらいにしか思われません。

上記の値引き交渉をした方はおそらく、アフターフォロー優先度は、最下級になるものと思われます。

あなたと似たようなセールスが担当になる

不思議なことに、セールスと契約するお客様は、どこかしら似たところがあります。

ちょっと調子のいいセールスには、調子のいいお客様が。
理屈っぽいセールスには、理屈っぽいお客様が。
華やかなセールスには、華やかなお客様が。

私のお客様は、みなさん美人でしたが、私の見た目はちょっとアレで、ブサイク村出身なので、見た目は関係ないようです。あくまでも中身の話です。

波長ようなものだったり、考え方や背後に背負っている文脈だったり、人間の質のようなものが、同程度のセールスとお客様が、結ばれることが多いように思います。

私の体感でも、ディーラーに入りたての頃は、ちょっと若いご夫婦や、奥様のセカンドカー的なお客様が多かったのですが、経営やブランディングなんかを学びだすと、不思議と経営者のお客様が増えてきて、独立する手前は、経営者の方や、サラリーマンでもある程度の役職の方からの契約がほとんどになりました。

ですので、もしあなたに付くセールスが、イマイチ頼りにならないようでしたら、それはあなた自身の姿かもしれません。

ましてや、見積集めの人とでも契約するセールスでしたら、申し訳ないですがその程度のセールスで、明日には会社を辞めているかもしれません。

もっと踏み込むと、見積集めで担当の信頼を失ったように、別のところでも信頼を失うような行動を、取ってしまっているかもしれません。

値引してもらうだけでは損!

新車の購入で、値引きをどれだけしてもらえるかは、重要なことだと思います。できれば安く買いたいのは、誰だってそうだと思います。

ですが、値段にばかり気を取られると、重要なものを見落とし、不利なアフターフォローを受けるようになってしまったり、何かにつけ、後回しにされるような存在になってしまったり、逆に損をしてしまうのです。

セールスの人間は、色々な職業やポジションの人に会い、色々な情報を持っていることがあります。質の高いセールスが担当になることで、車のこと以外でも、得られるものがあるかもしれません。

物の売り買いは、コミュニケーションの始まりでもあります。

車だけでなく、質のいいセールスも、一緒に買っていただければと思います。

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