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事故車より怖い!冠水車の見分け方

事故車より怖い!冠水車の見分け方

涼しくなってきましたね。この夏は暑かった。そして、今年も水害が色んな所で起きました。私は福岡出身なんですが、九州の見覚えのある地名が報道されると、正直コロナなんかよりも、僕にとって身近で苦しく感じます。

その映像を見ながら思い出したことがあります。
水害にあった車「冠水車」あれがどうなるのか、ご存じの方はいらっしゃますでしょうか?

廃車になる?いえいえ、廃車にならないんです。実は、何食わぬ顔をさせられて、お店に並んでいるケースがあります。もしもそんな車を買ってしまったら、事故車を買ってしまうよりも大変なことになります。

そんな恐ろしい冠水車を買ってしまわない方法を書いていきます。

冠水車ってなんだ!

冠水車は大変だよってお話の前に、冠水車がどんな車なのかを説明しておきます。

冠水車とは、水害などで車のフロア部分まで水につかってしまった車のことを指します。人によっては水没車とか水害車とも言いますが、全部同じです。ですので、水に流されていった車や水の深い所に突っ込んでいって動かなくなった車だけではありません。エンジンが動いて、走ることが出来ても、フロア上に水が入ってきたことがあれば、冠水車となります。

冠水車に起きる車両トラブル

冠水車に起きるトラブルは、エンジントラブル(内燃機関)、電気系のトラブル、車内空間の劣化の3点です。順に説明していきます。

先ずエンジントラブルです。
これはまあ、なんとなく想像がつくかと思います。

車のエンジンは、気化したガソリンを点火し続けて回すのですが、エンジンが水につかってしまった場合、エンジン各所に水分が残っているため、点火し続けることができにくくなります。そうなると、エンジンの回転は安定せず、走行中でもエンジンが止まってしまうことがあるのです。

エンジンはカバーをしてありますので、少々の雨なんかでは水が入らないように設計されています。ですから、

エンジンルームを開けてホースで水をかけても、新しい車なら基本的には大丈夫です。

ですが完全密閉しているため、一度水分が入り込んでしまうと水分は逃げ場がなく、ずっとエンジンに影響を及ぼし続けます。

また、エンジンは水に浸からなかったとしても、ガソリンに水分が混じってしまうと、エンジンは調子が悪くなったり、動かなくなることもあります。

燃やして走ってるのが車ですから、水は車の天敵なんです。

次に電気系統のトラブルです。

電気系統と言っても、ライトやオーディオの電気ではありません。
正確には、車を制御しているセンサー関係のトラブルです。

現在の車はほぼすべて、走行が安定するように、コンピューターによって制御されています。先ほどのエンジンに関わるセンサーでも、エンジン回転数をチェックしているセンサーが10個程度、速度を検出しているセンサーも10個前後と、車種にもよりますがたくさんのセンサーが付いているのです。

こちらは「O2センサー」と呼ばれるものです。このセンサーは、排気ガス中の酸素濃度をチェックしています。エンジンに水分などを含んでいると、気化したガソリンが不完全燃焼し、通常の状態よりも酸素濃度が変わるため、センサーでチェックしています。

これらのセンサーはケーブルを伝って制御コンピューターに繋がっているのですが、ケーブルの接続に、コネクターを使用しています。

これがコネクターです。
一番身近なところだと、パソコンのUSB端子もコネクターになります。

冠水車は、このコネクター内に水が入ってしまい、電気信号が上手く流れなくなって、異常じゃないのにセンサー異常と感知したり、異常が出ているのに異常を感知できなかったりするのです。

センサーの異常は、センサーを取り換えてコネクター内を清掃したら直るのですが、何百個もあるセンサーを変えたりコネクターを清掃するのは、ほぼ無理な話です。

ましてや自動運転云々となっている今のクルマは、コネクター数も半端なく増えてますので、冠水している車の場合、自動ブレーキが作動しない、コーナーセンサーが急に働かなくなるなど、その危険性は何倍にも膨れ上がります。

冠水車のトラブル3つ目は、車内空間の劣化です。

冠水すると車のフロアに泥水が溜まってしまいます。水が引いてもフロアに貼ってある布類やシートなどは水を含んでしまいます。時間がたてば乾くとお思いかもしれませんが、車の室内は密閉されているため、乾燥させることが難しいのです。

そのため、車内に残った水分はカビや錆びの原因となり、車内は悪臭が漂います。かび臭い車内なんて、本当に地獄です。

表示の義務付けが無い、恐ろしい冠水車の見分け方

いつトラブルが発生するか分からない、時限爆弾のような冠水車。ですがこの冠水車は、修復歴と違い、販売時に明示することが義務付けられていません。そのため、取り合えず走る冠水車は、何食わぬ顔で並んでいることがあります。

時限爆弾的冠水車を買ってしまっては大変です。その見分け方のポイントは、販売データと車内をチェックすることで見分けられます。

まず冠水車の販売データ的特徴を説明しましょう。

冠水車の特徴として「妙に価格が安い」という点が挙げられます。

中古車の価格は車種、年式、走行距離、グレードの4点で、おおよそ決まります。その条件に絞って並べた際に、修復歴無しなのに、修復歴がある車と同じような車両価格になっているような車は、怪しんでみた方が良いかと思います。

事故車の販売データが無い場合は、平均化した金額からおおよそ30%以上安い場合は、怪しんでみた方が良いかと思います。

安く売ろうという努力であれば素晴らしいのですが、普通に仕入れて30%以上安い値段を付けてしまったら、間違いなく赤字です。通常の仕入れで手に入れた車ではないと思われます。

次に、車内チェックで冠水車を見分けるポイントを細かく説明していきます。

チェックポイント1 におい

冠水車一番の特徴は、まず匂いです。
上にも書きましたが、冠水車は独特の、かび臭いにおいがします。たまにエアコンからカビのにおいがすることがありますが、冠水車の場合、シートの中のスポンジがカビてたり、フロアマットの底のマットの裏面の防音材などにカビが生えています。販売店もがんばって消臭するのですが、車内には隙間も多くカビは至る所に隠れているため、、根本の原因になってるカビを全滅させることはほぼ不可能です。

冠水車とは異なりますが、長期間放置していた車も、同じようにかび臭くなっています。放置車両も大抵トラブルが起きちゃう大外れ中古車ですので、とにかくかび臭い車はお勧めしません。

ところが最近、強力な脱臭、抗菌作用のある車内消臭剤が、業者用に出回っています。こいつで消臭されると、一時期はカビ臭が消えてしまいますので、カビ臭で判断が出来なくなってしまいます。

ただこの消臭剤は、強力な塩素系のにおいを発します。ですので、プールのようなにおいを感じたら要注意です。何のにおいがあって消臭したか、販売員に尋ねてみてください。(タバコ臭やオヤジ臭を消すのに使ってる場合もあります)

チェックポイント2 シートレールのサビと汚れ

シートレールとは、シートとフロアを固定している部分です。

この部分になります(これは社外品なのでちょっと形状が違いますが)

正規品はこんな形状です。

レール部分は塗装をしていますが、取り付けているボルトは防錆加工をしていないため、濡れてしまうと錆びが出てきます。素材にもよりますが、レールとシートを繋いでいる金具も、濡れると錆びてしまうことがあります。

このボルトがサビていないかどうかと、レールの中に泥や砂などの汚れが大量に入り込んでいないか、確認してください。

レールは非常に掃除をしにくい形状ですので、泥を取り切れずに残っている場合があります。

チェックポイント3 ステップの中の水と砂

ステップというのは、車のドアを開けて乗り込むところです。

この部分になります。
チェックしたいのは、ステップのカバーを外したところです。

カバーを外すと、こんな感じで配線類が隠されています。

カバーをしてあるうえに、車はほとんどの時間ドアが閉まっていますので、問題のない車であれば、この中は乾燥しています。

ですが冠水車の場合、この部分に水が溜まっていたり、妙に濡れていたり、砂が大量に入り込んでいたりします。

ステップカバーの中は、清掃したくても配線が邪魔をして、中々清掃が出来ず、冠水車の痕跡を消すことが難しい場所なのです。

ただ商品として並んでる車の、カバーを勝手に外すと、お店の方に怒られちゃいますので、怪しいと感じたら、お店の人に外して見せてもらうよう、頼んでみてください。

やましい事が無ければ、普通に外して見せてくれるはずです。

チェックポイント4 シートベルト

冠水した車のシートベルトは、不自然なシミが付いていることがあります。運転席側のシートベルトを限界まで引っ張り出して、チェックしてみてください。

妙にお値段の安い車には何かあると、疑いの目を持って見てください。そして、年式が新しい車でも冠水車はたくさんあります。むしろ店頭に並べる手間暇を考えると、新しめの車の方が多いかもしれません。

間違っても、冠水車を買ってしまわないように、もしもお悩みの時には、車売買エージェントにご相談ください!

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